１９世紀フランス・ピアノ音楽の巨星たちーショパンとその同時代人

　19世紀パリーそこはショパン、リスト、タールベルクといった数多のヴィルトゥオーゾたちが活躍したピアノ音楽の一大舞台でした。しかし、今日その名を歴史にとどめているのはごく一部に過ぎず、大多数は歴史の「影」に隠されております。その理由は果たしてショパンたち以外のピアニストが取るに足らない音楽しか書かなかったからなのでしょうか。実のところ、ピアノ作曲家や楽譜出版の量が急速に増加した19世紀の音楽はまだ十分に研究されておらず、その評価はこれからなのです。本演奏会では、この時代のピアノ音楽に見識のある若い音楽家・研究者たちが案内人となって、まだ見ぬ万華鏡の如き優雅な19世紀ピアノ音楽の世界にご招待いたします。

ピアノ：林川崇、中村純子、松下倫士

解説：上田泰史（東京芸術大学大学院D1・音楽学）

プログラム

1. ショパン　Frédéric-François Chopin 　

《華麗なワルツ》作品34-1　変イ長調　Valse brillante op.34-1

2. プリューダン　Émile Prudent

《12の風俗画的練習曲》作品16より第1番 12 études de genre op. 16-1

3.プリューダン　Émile Prudent

《妖精の踊り》作品41　Danse des fées op.41

4. マルモンテル Antoine-François Marmontel　　　　

《ヴェネツィア—舟歌》作品51　ト短調　Venezia―Barcarolle op.51

5. ラヴィーナ　Henri Ravina

《バラード》作品44　変ホ短調　Ballade op.44

6. ショパン　Frédéric-François Chopin 嬰ヘ長調

《舟歌》嬰ヘ長調　作品60　Barcarolle op.60

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7. 松下倫士　Tomohito Matsushita

Ⅰ 〈木陰にて〉(2005)　II 〈パルス〉(2003)　III 〈道化師の詩〉(2004)

8. ラヴィーナ　Henri Ravina

《静観曲集—12の芸術的大練習曲》より　Les Contemplations―12 grandes études artistiques

Ⅰ 〈魔術師たち〉作品54 Les Mages op.54　II 〈夕べの愉しみ〉作品57 Joies du soir op.57

9. ラヴィーナ　Henri Ravina

《亡き子よ！》葬送詩　作品70　Enfant perdue ! ―Poésie funébre op.70

10. L. v. ベートーヴェン＝H.ラヴィーナRavina-Beethoven

《交響曲第7番》作品92　(ラヴィーナ編)より終楽章

Finale de la 7e Symphonie op. 92 (arrangée à 4 mains par H. Ravin)

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